熱射病
熱射病とは?
体温が40℃以上に上昇し脱水症状を起こしアッという間に脳や腎臓の機能に影響をおよぼし『死』に至る怖い病気です。
治療して治していく様な病気ではありません。熱射病=『死』と言っても過言ではないのです!しかし、飼い主の注意で防ぐことが可能です。
人間は体に無数の汗腺があり体内にこもった熱を放射する事ができますよね。ワンちゃんは足の裏にごく少量の汗腺がありますが体温を放射
できる程の機能は果たしていません。そのため呼吸のみで体温放射を行っています。平熱は38℃〜39℃と人間より2℃〜3℃高いのです。
人間より体温放射機能が低く、体温が高いということは・・・そうです!あっという間に40℃に達してしまうのです。
特にブルドッグやパグ・シーズなど鼻の短い犬種などは骨格上、空気が通りづらく呼吸による体温放射も低いのです。短鼻種にはますます
注意が必要になります。
注意すること
飼い主さんと車で一緒にお出かけしているわんこを見かけます。わんこは、飼い主さんが買い物や食事をしている間は車内でお留守番・・・
エアコンを切り窓を閉め陽の照りつける駐車場に止めた車の中はすぐさまサウナ状態になります。わんこは、車外に出ることも窓を開ける事も
エアコンを入れる事もできずに大好きな飼い主の帰りを待っているのです。飼い主が戻った頃にはすでにグッタリして意識も無いわんこが・・・
なんて事なもなり兼ねません。ちょっとだけとか窓を少し開けてるからとか油断は禁物です。夏場のこの時期わんこ一人で車内でお留守番なん
て決してさせないで下さい。
日中のお散歩も避けて下さい!お散歩好きのわんこは、喜んで付いて来るでしょう。でも、家に帰り着くとあえぐ様な呼吸をしグッタリしてきて
慌てて動物病院へって事になりますよ〜。人間が犬の目の高さまで顔を下げ、裸足で歩いてみれば分かるはずです。焼けたアスファルトから
あがってくる暑〜い空気が体内に入ってきます。足も暑〜いですよ。汗だくになりますよ。この時期になるとサマーカットに涼しげにカットして
もらったわんこもよく見かけます。わんこも確かに涼しいと思いますが、そんな子ほど直射日光は暑いのですよ。人も裸で直射日光にあたると
逆に暑いでしょ?それと同じなんです。お散歩は涼しい早朝や日没後にきりかえましゃう。お外で飼われいるわんこは、日陰ができ風通しの良い
場所に犬舎を移動してあげましょう。
さらに油断できないのは、熱射病は屋外だけで起こるものではないです。室内でも注意が必要です。昼間は一人でお留守番というワンちゃんも
少なくないと思います。締め切って蒸し暑い室内の中でも熱射病になる可能性は充分あるのです。窓を開けて風通しを良くして出かけたり
エアコンのタイマーを利用するなど工夫をしてあげて下さい。
もしもの時
症状としては、
★体温が40℃以上になるグッタリしている
★意識がもうろうとしているまたは意識が無い
★泡を吹く
★嘔吐
★あえぐ様な呼吸をしている
★歯茎の色が真っ赤または蒼白状態
などが上げられます。こんな症状が見られたら慌てず的確に応急処置を行いましょう。
応急処置としては、まず第一に体温をさげる事!!涼しい場所に移動し体に水をかけ下さい。かけ続けることができれば断続してかけて下さい
意識があり水を飲ませることが可能なら飲ませて下さい。できれば体内での水分吸収率がよいスポーツ飲料などがベストです。氷があれば
氷枕などで頭・首の付け根・脇の下などを冷やしてあげて下さい。応急処置をしながら動物病院へ緊急である事と病院への到着時間などを
連絡しましょう。病院へ向かう間は濡れたタオルで体をくるんだり氷枕で冷やしたりと車の中で出来る応急処置を続けて下さい。
病院までの応急処置が生・死をわけるポイントになります。